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耳管開放症, SAS, 統計解析, 人工知能, プログラミングそれに思考

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人工知能との協働としての遠隔医療

   

すでに医師の平均を上回っている人工知能の診断精度
斜め読みしたけど、これプロットしてる人間の数が少なすぎて平均が大変頼りないのが気がかりなんですけどね。あとは「人工知能医師」っつっても開発している研究室によってモデルが異なる(みんなが同じモデルと同じデータを使って学習させているわけではない)わけだからあの線自体も複数あるはずだと思うんだけどそのあたりがよくわかりませんね。

人口減少が進む日本。ありがたいことに先日アメリカニューヨークのIBMワトソン研究所を見学させてもらう機会があったんですが、そのときにも遠隔診療や人工知能による無人診療の話になりました。ぼくはそういうのを積極的に進めたい人間なので「やればいいじゃないですか」とか言ってましたが、「じゃあ人工知能が診断をミスってたらどう責任を取るつもりなの?」と社員の方に聞かれました。ということで俺が常々思っていることを書きます。

人工知能と未来の医療

俺も相当いろんな病気で通院しています。どこの病院に行っても老人ばかりで、中には大した病気でもないのに大病院にきている人とかもいます。でも、俺はそれが悪いことだとも思っていないんですよ。
病院が「地域のコミュニティ施設」たる存在であることや、「週一回先生と話す」ことがものすごく大切だということは僕自身も肌感覚でわかっていて、実際のところ毎週医者の先生に経過報告と治療と少しの雑談をするのが楽しみで仕方ありませんでした。治療自体は結構キツかったのでその瞬間は結構苦しいのですが、その雑談が楽しくてメンタルが続いていたんだと思います。同じことは老人の皆さんにも言えるので、家にこもってテレビばかり見ているよりは通院して身体動かして人と話すことは皮肉にも医療費の削減に繋がっていそうな気がします。

でも問題もある

その一方で、若いやつ(若いビジネスマンとか)にとっては時間も大切だし、仕事の前に午前休だけとって最低限の薬の入手のために通院したいこともある。そこで休める環境作りというのはまた別で議論されるべき問題です。そういった状態で地方のかかりつけ病院にったら大した用事でもない老人で溢れていたというのはまあ苛立つでしょう。

地方では医師も不足しているし、つまるところ早いとこ遠隔医療の枠組みを作った方がいいというのがぼくの一貫した意見です。そのためには「人工知能による診察の精度の向上と効率化」「ICTによる遠隔での診察環境の充実」「複数の病院から送られる診察結果を次々に確認する大都市のハブ的な病院」が必要だと思います。これができると「地方の病院では人工知能に診察させて、それを東京なりにいる医師が結果をざっと確認しおかしいところがなければ最後に問診で軽くコミュニケーションを取って承認する」という形が実現できます。確実に大幅に時間が削減できるはずです。

医師は本当に大変な仕事だと思う。人の命を預かるわけで。(命を間接的に預かる仕事は広い意味ではたくさんあるんだけどね)
そういった中で、少しでも負担を減らすという意味でも大病院における予診みたいな形で、医者よりは供給量の多いと思われる専門の医療技師さんと人工知能のタッグによる診断でほぼ完結させて、その上で最後に医師にその場にいる必要のない形で診察結果を承認してもらう形にするのが効率的なんじゃないかと思う。悲しいことにお医者さんは責任だけを負う形になるんだけど、これは自動運転での事故の責任を誰が負うのかという話と場所を変えただけで完全に同じ話なんですよね。

弁護士での先例

これは人工知能が専門職を奪う話として俺がよく話している内容だけど、アメリカではIBM Watsonをベースにした人工知能モデルを活用したAI弁護士(参考:法律に関する事務処理を行うソフト「ROSS」など)が登場し、弁護士はAIが書いた仕事を「一応手作業で確認するだけの人」になっている現場すらあるという話があります。

人工知能と専門性

残念ながら専門性の高い頭脳労働ほど人工知能に取って代わられる可能性は高いんですよ。理由はタスクの難しさよりも、「需要過多(専門性が高いあまり供給量が少ない)仕事を人工知能に肩代わりさせることで現場の負担を減らしたい」あとは単純に「この難しい問題を人工知能に解決させたい!」と考える研究者の数が多いからです。汎用人工知能はまだしばらく出てこないので、結果的に専門性の高い特化型AIが多いというのもあります。


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