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クラブの物販は催眠商法なのかもしれない

   

情報それ自体の販売ではなくそれを媒体に記録して配布するビジネスというのは、音楽CD以外にも書籍とか新聞とか、まあいろいろとあるわけです。しかしそれらが軒並み売り上げを落としていっている。

自分のアルバムを2000円で売ることを考えた時に、「じゃあ2000円あったら他に何ができるか」ということを考え始めてしまうと、これはもう映画も見られるしランチにも行けるしスマホのゲームも買えるしLINEスタンプも買えるし高いコーヒー豆も買えるし岩盤浴にも行けるし軽く飲みにも行けるしとライバルは無限にいて、その中で勝たなきゃいけなくなる。

んで、これまでの肌感覚として「無名の人間がCDをリリースして一番買ってもらえる機会」というのは通販でもタワレコでもなくライブ後の手売りだなとぼーっと考えていた。これは
– 直接的なコミュニケーションが可能
– 経験の延長にあるお土産としてのフィジカルの購入
– その場での支出先の選択肢が少ない
の3点にあると思う。

全く知らないけど本当にショーケースがよかったアーティストがライブ後に物販に立っていたら、まず間違いなくその場でコミュニケーションを取るし、そのコミュニケーションの延長として結構な割合でCDを買いそうな気がする。実際にそういうことはクラブにあんまり行かない俺でもそこそこある。
そしてそこで買われたCDというのは、コミュニケーションの延長であると同時に「イベントが楽しかった」という体験に対するお土産でもある。これはキングコング西野さんのいうところ(革命のファンファーレ 現代のお金と広告より)の「お土産屋さんが潰れない理由」と同じ構造だと思う。そしてもっというと、ライブ終わりのクラブの中というその場その時点に限定すると、支出先としての競合が「酒」「タバコ」「メシ(ラーメンにせよ始発までのマクドナルドにせよ)」「ラブホ」「帰りのタクシー代」ぐらいしかない。もしCDの販売価格がその時点での自分の予算制約の中にあるなら、購入の踏ん切りも比較的つきやすいんじゃないか。

こういう点から総合的に考えると、クラブでライブを見た後に物販でCDを買ってしまうのは、興奮と酩酊と疲労に起因した一種の催眠商法ですらある。先日出させてもらった野外フェスでライブを見ていてそう思った。だからこそ物販で買ったけど次の日にシラフで聞き返したらそんなに良くなかったとかっていうのもざらにあるのが悲しいところですね。クラブでベロベロに酔っ払って物販で勢いだけで物買っちゃうような俺らみたいな消費者はそんなに合理的じゃないってことがよくわかりますね。



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